急性低音障害型感音難聴

2021/01/08
久しぶりに病気のことを書いてみます.
去年の秋頃から,妙に患者さんが多いなという病気で,
 急性低音障害型感音難聴
という病気についてです.
本当にこの病気が増えているのかどうかは分かりませんが,
当院では,最近多いなという印象です.

 急性=突然
 低音障害型=低い音がやられるタイプの
 感音難聴=内耳性の難聴

という意味で,
「突然,低い音が聞こえなくなる,内耳性(聞こえの神経の)難聴」
というイメージでしょうか.

低い音が聞こえなくなると,
「聞こえない」というより「耳が詰まっている,こもっている,膜がはっている」
という症状が出る場合が多いです.

原因は良くわかっていませんが,
 寝不足,過労,疲労,ストレス
を抱えている患者さんが多いです.

耳の中を診察し,聴力検査や内耳のレントゲンなどを撮影して診断します.
繰り返すこともあるので,以前に同じ症状があったかどうかも,
診断する上で大変参考になります.

治療にはお薬を使います.
ステロイドという薬や,ビタミン剤,循環をよくするような薬を使うことが多いです.
大切なのは,症状が出てから早めに治療を開始することです.

また,背景に寝不足や疲れ,ストレスがある場合には,
生活を改善することも治療になると考えています.
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けど,生活を改善できるのであれば,
寝不足になったり,疲れたり,ストレスはたまらないはずなので,
簡単ではないと思いますが・・・
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以上,ざっくりと,急性低音障害型感音難聴について,
説明させていただきました.

大切なのは,「あれ? 耳がおかしいな.」
と思ったら,早めに耳鼻科を受診することです.

参考になったら幸いです.

                 院長 関 伸彦


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