検査機器が増えました!

2017/09/22
いつも新着情報をご確認,ありがとうございます.
この度,新しい検査機器を導入しましたので,報告します.

NObreath(エヌ・オー・ブレス)という機械です.
検査機器が増えました!

長引く咳の診断に有用な機械です.
呼気(吐く息)に含まれる一酸化窒素(NO)を測定するのですが,
この数値が高いと,喘息のような炎症(好酸球性炎症)が起きていることを意味し,
治療の方針がずいぶん変わってくるわけです.
今月から使っているのですが,すでに咳の診断に力を発揮してくれています.

(患者さんは,そういう認識がないかもしれませんが)
実は,咳の診断は難しいです.

「咳が出ているから咳止め」と考える方も多いと思いますが,
「痛いから痛み止め」に似た発想で,原因の治療にはなってません.
確かに,夜中に眠れないほどの咳が出ていると,
体力も消耗して,かなり辛いので,咳止めを使うことはありますが,
大切なのは,なぜ咳が出ているか? ということです.
原因の治療をしなければ,根本的には咳は止まりません.

咳の原因はたくさんありますが,代表的なものは,
 風邪(上気道炎),鼻水,アレルギー,(咳)喘息,胃酸逆流,気管異物
などがあります.

鼻水がのどに下がってきて,それが刺激になって咳が出る場合,
咳止めを使うのではなく,鼻水止めを使えば,効果的です.

気管に異物が入って咳をしている人,
咳止めを使っても治らないですよね?異物を取らなければ.

同じように,胃酸が逆流して咳が出ている人は,
胃薬(胃酸を抑える薬)を飲むと,咳が止まるわけです.
不思議ですよね.胃薬を飲んで咳が良くなるのですから.


今回の機械で一酸化窒素濃度が高い場合,
気道に好酸球による炎症が起きていると考え,
その炎症を取るような治療をしていくというわけです.

神様なら...,
咳の原因が一発で分かるかもしれませんが,私には難しいこともあります.
当院では,原因がはっきりしない場合に必要に応じて検査を行い,
出来るだけ正しく診察していこうと考えています.

今後も,微力ながら,患者さんの役に立つよう,
最新の診断や治療にも取り組んでいきたいと思っています.

               院長  関  伸彦


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